ヤクルトの新入団選手発表会が３日、都内で行われ、ドラフト１位・松下歩叶内野手（２２）＝法大＝が、来季の目標に１００打点を掲げた。“ポスト村上”として期待される内野のレギュラー候補。セ・リーグ新人記録９２打点の長嶋茂雄超えというハイレベルな成績を目指し、チームの勝利に貢献する覚悟だ。

　堂々とした決意表明だった。松下は、凜（りん）とした表情で「来シーズンの目標は１００打点です」と強い意気込みを示し、集まったファンを喜ばせた。

　勝負強い打撃が魅力で大学時代も打点にこだわってきた。「僕が思うのはファンの方に愛されたり、チームメートに応援されるような選手が、ここぞっていう場面で打ってる印象がすごくある」。そのイメージにぴったりの選手がいる。

　自身と同じ大卒で右打ちの三塁手・長嶋茂雄氏だ。巨人での１９５８年にマークした９２打点は、いまだに破られていないセ・リーグの新人記録。偉大なレジェンドのミスター超えに挑戦－。どでかい目標を掲げた若武者の姿に池山新監督は「４番候補もできている」と笑顔で歓迎した。

　松下は今季１０２打点でタイトルを獲得した阪神の４番・佐藤輝を引き合いに出し、理想像に掲げた。「佐藤輝明選手はその前にランナーがたまることを考えると、信頼度があることにもつながると思う」と説明。「ランナーをためて松下まで回す」という考えになるよう、チームの信頼を勝ち取ることを誓った。

　ポスティングシステムでメジャーに挑戦する村上が抜ける大きな穴を埋める三塁か、二塁のレギュラー候補。球団の大きな期待を背負ってルーキーイヤーに挑み、ハイレベルな成績を狙う。