神戸国際大付“ノーバレル打法”で初V王手 今大会チーム5発、大会記録にあと「1」

 3回、先制の中越え2ランを放つ川中(撮影・開出牧)
 6回、3ランを放つ神戸国際大付・藤原(撮影・開出牧)
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 「明治神宮野球大会・高校の部・準決勝、神戸国際大付6-2英明」(17日、神宮球場)

 高校の部の準決勝2試合と大学の部の準々決勝1試合が行われ、高校の部では神戸国際大付が英明を6-2で下して初の決勝進出を決めた。4番・川中鉄平内野手(2年)、1番・藤原陽翔外野手(2年)の一発攻勢で勝利。花巻東はOBのドジャース・大谷翔平の父・徹さん(63)が現地観戦に訪れるも九州国際大付に7-8で惜敗。大学の部は八戸学院大が神奈川大を6-2で下して4強入りした。

 神戸国際大付打線がまたしても神宮の空に“花火”を打ち上げた。2本の豪快アーチに場内のファンもあぜんとするしかなかった。

 三回2死一塁で4番・川中がバックスクリーンに突き刺す高校通算16本目の先制2ランをマーク。開幕直前の練習で左脚を負傷し万全ではない中でも放物線を描き、「自分の持ち味はパワー」と胸を張った。3点リードの六回2死一、二塁では1番・藤原が右越え3ラン。一発攻勢で兵庫県勢としては2006年準Vの報徳学園以来19年ぶりの決勝進出を果たした。

 15日・中京大中京との初戦は3本塁打で七回コールド勝ち。今大会のチーム本塁打数は「5」を数え、平田(元中日)らを擁した2003年の大阪桐蔭、13年の日本文理など4校が持つ大会記録6本まであと1本に迫った。昨春には低反発バットが導入された中で驚異的な破壊力を見せつけている。

 強打の秘訣(ひけつ)は“ノーバレル打法”。本塁打が出やすいとされる打球角度26~30度を「バレルゾーン」と呼ぶが、同校では打球角度20度以下で打ち返すことを徹底。川中は「ボールを上から見てたたきつける」とコツを明かした。フライをご法度とする意識が試合でアーチを生み出している。

 ここまで8番を打つ主将・井本ら5人で5本塁打と上位から下位まで隙はない。「1戦1戦強くなっていく」と青木尚龍監督(61)。ド迫力打線で頂点をつかむ。

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