DeNA・相川新監督 独占インタビュー 室伏広治氏の“金言”「不易流行」で頂点へ ハイブリッドな野球観でけん引

 秋季練習を見守る相川新監督(撮影・開出牧)
 室伏広治氏
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 DeNA・相川亮二新監督(49)がデイリースポーツのインタビューに応じた。捕手出身の監督は、球団では2007~09年の大矢明彦監督以来17年ぶり。徹底したディフェンス強化を打ち出し、秋季練習では投内連係などのチームプレーに多くの時間を割いている。座右の銘は「不易流行」。データや最新機器を駆使する一方で、日本古来の緻密なスタイルに重きを置き、ハイブリッドな野球観でけん引していく。

  ◇  ◇

 -監督に就任し、自身の生活での変化は。

 「僕は、僕でしかない。カッコつけようとか、オレが監督だ!とかいう思いもない。僕ができる、こうした方がいいんじゃないかという監督像はあったとしても、たくさん見てきた先輩方の良い部分を参考にしているだけなので。それが僕らしさなのかなと思います」

 -三浦大輔前監督の背番号「81」を継承したが、自身のカラーはどう打ち出していくのか。

 「僕は捕手としてプロの世界を生きてきた。全体像を見つつも投手、野手であったり、細部まで気を配る視点で常にやってきた。バッテリーも結局、ピッチャーとの共同作業の上に成り立つ共闘。バッテリーとしての戦い、守備全体としての戦いを大事にしていきたい。僕なりに『攻防』とは、守備面から感じることが多い。守りから攻撃に転じていけたらと考えています」

 -秋季練習でも「ディフェンス強化」がテーマ。初日の訓示では、今季独走Vを許した阪神との差について言及した。

 「今季、得点(510)はリーグトップの一方で、失点(456)は阪神(352)と100点以上もの差があった。結局、優勝するチームは投手を中心としたディフェンス力。そして競った場面でいつも通りのプレーができるか。これが基本中の基本。そこがまだ足りないところかも、と感じています。かも、じゃなく、足りないですね」

 -接戦を制する上で、救援陣の整備も重要。

 「走者を出してからどんな守備力を発揮するのかが、来季以降のテーマ。無走者の時に良いボールが投げられるのは当たり前。ランナーが出てから、さまざまな状況の中で守備をケアし、けん制や間合いを考え、他の野手と連係することが一番難しい部分だと思います」

 -投手陣をリードする正捕手の山本に次いで、若手の松尾も台頭。

 「チーム内競争はもちろん大事。とはいえ、山本も十分、ここ数年でレギュラークラスになっていますので、簡単にポジションを明け渡し、出場機会を与えるような話ではないと思う。松尾もいい選手ではありますけど、自分で出場機会を奪いにいかなくてはいけない。すべては結果の世界。そこは、いつの時代も変わらない」

 -コミュニケーションの在り方などは三浦前監督がお手本か。

 「三浦さんは、とにかく話を聞いてくれた。本来ならば監督が決断していく場面も多かったはずですが、聞く耳を持ってくれて、言いやすい環境にしてくれて、僕から監督に考えを提案させてもらえた」

 -ご自身も話しやすい空気をつくろうと。

 「僕一人で勝てるなんて思っていない。コーチ陣、スタッフ、みんなの知識を借りて、新しい考えを構築していく方法もある。いろんな人の考えに耳を傾けながら、それをチームのため最大限に生かしていきたい」

 -大事にしている言葉は。

 「僕はスポーツ全般が好きで、ゴルフや相撲、陸上などもよく見ます。他競技から何か野球に通じることはないか、アスリートの言葉、考え方、そういったものもチェックしていますが、僕が30代半ばくらいの頃、好きなアスリートの一人であった室伏広治さんのインタビュー記事を見て、『不易流行』という言葉を口にされていて。『変わってはいけないもの、変わらないものを残しながら、はやりを取り入れる』という松尾芭蕉さんの言葉ですが、それは僕の野球観に似ているなと。今の野球で言うと、セイバー(メトリクス)の話もそうでしょうし、トラックマンやラプソードといった機器であったり、トレンドというものがあるはずですが、その中で変わらないもの、変わってはいけないものを残していく。僕が野球で重要視しているものです」

 -変わってはいけないもの、とは。

 「僕がたくさん学んだ『日本の野球』だと思っています。それはとにかくチームプレー。メジャーリーグがおろそかにしているとは言わないですけど、日本の細かさ、緻密さというのは、あまり感じられないというか。当然、ピッチャーのリードや配球、今でいう(サイン伝達機器の)ピッチコムとか最先端の機材でいろいろな取り組みもありますけど、日本の野球には、心理的な駆け引きであったり、そういうものがある。チームとして戦う上での連係プレーというのは、変わってはいけない伝統、文化だと思う。僕はそこも大事にしていきたい」

 ◇相川 亮二(あいかわ・りょうじ)1976年7月11日生まれ、千葉県出身。49歳。東京学館から94年度ドラフト5位で横浜(現DeNA)入り。2004年102試合出場で主力選手となる。09年ヤクルト、15年巨人にそれぞれFA移籍。17年限りで引退した。通算1508試合、1150安打、69本塁打、475打点、打率.260。現役時代は183センチ、86キロ。右投げ右打ち。引退後は巨人、DeNAでコーチを務めた。

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