阪神・原口引退セレモニーで異例の光景 見守ったヤクルト・青柳も記念撮影に 当初は遠慮も原口自ら歩み寄り呼びかける 虎党も拍手
「阪神6-2ヤクルト」(2日、甲子園球場)
レギュラーシーズン最後の出場となった阪神・原口は、七回2死一塁に大山の代打で出場。ヤクルト・清水と対峙(たいじ)し、中飛に終わったが観客からの大歓声を浴びた。八回からは一塁の守備に。最終回には捕手を務めた。捕手での出場は21年9月19日の巨人戦(甲子園)以来だった。
試合後は引退セレモニーが行われたが、温かい光景が広がった。セレモニーを終え、マウンド付近で原口を中心とした記念撮影。ヤクルトベンチで1人残り見守っていた元阪神の青柳にも声が掛けられたが、青柳は手で遠慮する仕草をみせた。躊躇する青柳だったが、最後は原口が笑顔でヤクルトベンチに呼びにいき、青柳も阪神ナインの中に飛び入り参加。バッテリーを組んだこともある2人の姿に、虎党からの温かい声援がとび、全員が笑顔で写真におさまった。
記念撮影の後はナインに抱えられ、7度宙を舞った。
原口は今季2軍暮らしが続き、9月下旬に球団に引退の意向を伝えた。帝京高から2009年度ドラフト6位で阪神に入団し、度重なるけがや育成落ちを経験し、大腸がんも乗り越えてきた現役生活16年間だった。
16年4月27日・巨人戦(甲子園)にはプロ初安打をマークした。19年1月には大腸がんを公表。リハビリを乗り越え、同年6月4日・ロッテ戦(ZOZO)の九回代打で適時二塁打を放ってヒーローインタビューを受けた。“代打の神様”としてチームに大きく貢献してきた原口が、この日も代打で球場内をどよめかせた。




