「ソフトバンク２－１楽天」（６日、みずほペイペイドーム）

　頼もしい右腕が４試合ぶりに勝ち名乗りを受けた。ソフトバンク・有原が７回１失点で１１勝目。バッテリーを組む海野とともにお立ち台に上がった。「本当にうれしいです。チームが勝てたのが一番」。自身３連敗の悪夢を振り払う価値ある１勝をつかんだ。

　五回まで無安打投球。前回登板で４失点を喫した六回に無死一、三塁とピンチを招いた。「とにかく最少失点と思った。粘り強く投げることができた」。遊ゴロの間に１点を失ったが、後続を空振り三振に仕留めた。七回は無死一塁から狙い通りの遊ゴロ併殺でピンチの芽を摘んだ。

　最近登板した３試合は１イニング４失点以上のビッグイニングを許していた。反省を踏まえ、海野と内角を有効に攻めていこうと確認。「今年は左打者に打たれる場面が多かった。しっかり話し合って、結果を出せたのは良かった。前回よりはいいフォームで投げられた」と振り返る。

　孫正義オーナーも駆けつけた本拠地で自身約１カ月ぶりの白星。有原は「ホームで投げられるのは全然違うと思いました」と歓声に感謝する。チームも６月以降、本拠地では３０勝３敗１分けと圧倒的な勝率を誇る。

　勝負の９月に入って破竹の５連勝。５試合で計３失点と投手陣が盤石の働きを見せている。貯金は今季最多の３１を数え、優勝マジックは二つ減らして１６に。勢いに乗るホークスが、一気にゴールテープまで駆け抜ける。