ヤクルト 高津監督が今季限りで退任へ 勝ったのにV完全消滅…人事本格化 後任に池山2軍監督が最有力 宮本氏、ラミレス氏の名前も

 「ヤクルト7-4広島」(31日、神宮球場)

 ヤクルト・高津臣吾監督(56)が今季限りで退任する見通しであることが31日、明らかになった。今季は歴史的な低迷にあえぎ、この日リーグ優勝の可能性が完全消滅。来季は新体制で臨む方向性となった。次期監督の最有力候補として池山隆寛2軍監督(59)の内部昇格が検討されており、外部招へいを含めて今後、監督人事を本格化させる。

 激動のシーズンで大きな節目を迎えた。広島には快勝したが首位の阪神が勝利したため、3年ぶりのリーグ制覇の可能性が完全消滅。これを受けて、高津監督が今季限りで退任する見通しとなった。

 昨季が2年契約最終年だった高津監督は契約を1年延長して、就任6年目のシーズンに臨んだ。だが、村上ら主力野手の故障が響き、投手陣の立て直しもうまくいかず、歴史的な低迷でダントツの最下位にあえぎ続けた。球団側は21、22年にリーグ連覇を果たした球団の功労者の途中解任を否定し続けたが、成田裕オーナーは7月中旬に「監督ですか?それはやっぱり厳しいでしょう」と言及。今季限りでの退任は不可避な情勢となっていた。

 後任監督の最有力候補として、池山2軍監督の内部昇格が検討されている。

 現役時代は強打の遊撃手として“ブンブン丸”の異名を取り、通算304本塁打をマークした。ミスタースワローズの代名詞である背番号「1」をつけた男は、スケールの大きなプレーでファンを魅了し続けた。

 引退後はヤクルト、楽天でコーチを歴任。打撃指導に定評があり、山田が足を上げる打撃フォームを完成させるきっかけを与えたのが、当時の池山打撃コーチだった。20年からは2軍監督を務め、的確なアドバイスと親身なサポートで若手育成に尽力してきた。

 ヤクルトは外部招へいも視野に入れ、慎重に次期監督の選定を進めている。球団OBで元ヘッドコーチの宮本慎也氏(54)、同じく球団OBでDeNA元監督のアレックス・ラミレス氏(50)がリストアップされているとみられる。球団幹部は監督人事について「まだ8月。しっかりやります」と進行中の案件であることを示唆した。今後、監督人事を本格化させていくが、最有力候補の生え抜きスターにチーム再建が託される可能性は十分ある。

 ◆池山 隆寛(いけやま・たかひろ)1965年12月17日生まれ、59歳。兵庫県出身。183センチ、75キロ。右投げ右打ち。市立尼崎高から83年度ドラフトでヤクルトから2位指名。88年から5年連続で30本塁打以上をマークし、豪快なスイングから“ブンブン丸”の愛称で親しまれた。02年限りで現役引退。野球評論家を経て、楽天・打撃コーチ、ヤクルト・打撃コーチなどを歴任。20年からヤクルトの2軍監督を務めた。

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