「オリックス７－３楽天」（２８日、京セラドーム大阪）

　育成ドラフト出身のプロ３年目・才木がうれし恥ずかし！？のプロ初勝利をマークした。同点の五回２死一、二塁で２番手として登場。４番のゴンザレスを投ゴロで封じ、火消しを成功させた。

　今季５試合目の登板ながら、打線の爆発もあって打者１人を抑えただけで白星をゲット。「うれしいです。ピンチ（の場面）というより投げる場所を与えていただいているんで。そこで腕を振るだけなんで頑張りました。記念のボールは保管、いや…両親に渡そうと思ってます」。

　お立ち台では恥ずかしそうな表情を浮かべたが、この日プロ通算１００ホールドを達成した岩崎から「才木君が素晴らしい球を最近投げているんで、負けないようにしたい」とお立ち台でお褒めの言葉を頂くと、うれしさ１００倍で「翔さん（岩崎）のような投手になれるよう頑張ります！」と３万３４０人の観衆の前で声を張り上げた。

　昨年５月に支配下登録を果たし、１５試合で２敗、防御率５・０９。プロの厳しさを痛感させられたが、岸田監督から「投手として大事なマウンドでの度胸がある」と買われ、研さんを積んできた。

　お隣球団の阪神では、同じ才木がエースとしてその名をとどろかせているが「才木さんはやっぱりすごいんで。テレビでもよく見てますし、僕も追いつけるよう頑張ります」とキッパリ。貪欲姿勢全開の才木の頑張りでチームは、今季最長５カード連続勝ち越し。貯金はリーグ優勝した２０２３年以来の貯金１０と勢いは増すばかりだ。

　◆才木　海翔（さいき・かいと）２０００年６月１０日生まれ、２５歳。大阪府出身。１８２センチ、８５キロ。右投げ右打ち。北海道栄、大経大を経て２２年度育成ドラフト２位でオリックス入団。２４年５月に支配下登録。プロ初登板は２４年５月２６日・西武戦。１５０キロ台後半の直球が魅力。