「ＤｅＮＡ１－３中日」（９日、横浜スタジアム）

　チームそのものが“変貌”を遂げたかもしれない。中日は０・５ゲーム差で追っていたＤｅＮＡに快勝。立浪政権初、チームでも１６年５月１０日以来、２８９１日ぶりの単独首位に浮上した。立浪監督は「昨年と違って、変わったドラゴンズで、ここまで戦うことができている」と何度もうなずいた。

　２試合ぶりにスタメン復帰した中田翔内野手（３４）が、移籍後初の１試合３打点をマークした。初回１死一、二塁では右前に先制適時打。１－１の三回には１死二、三塁から再び右前に運ぶ２打席連続適時打で２点を奪って勝ち越した。「つないでつないで、塁に出てくれるという展開だったので何とかしたいなと思いました。食らいついていこうという気持ちでした」。主砲が全打点を挙げてチームをけん引した。

　昨季、球団史上初となる２年連続最下位の屈辱を味わった。逆襲に向け、オフに巨人を自由契約となった中田を獲得。貧打に泣いてきたチームのカンフル剤として期待した。指揮官はこの夜の打棒に「彼はああいうチャンスでも集中力が素晴らしい。４番にしっかり座ってくれているのはチームにとって大きい」と目を細める。

　オープン戦を首位タイで終え、手応えを得てシーズンに臨んだ。貯金３、２年ぶり４連勝と、勢いは本物に近づきつつある。「選手も自信になると思います。やれるというチーム状況にもなってきている」と立浪監督。巻き返しを期すチームの反攻はここから始まる。

　◆立浪政権初！球団２８９１日ぶり単独首位　中日が２０１６年５月１０日以来、２８９１日ぶりの単独首位に浮上した。２２年に立浪監督が就任してから初。貯金３は２２年５月１１日以来で立浪政権最多タイ。また４連勝も立浪政権最長タイで２２年４月７日・ヤクルト戦（神宮）～同１４日・阪神戦（バンテリンドーム）以来、２年ぶり。