健大高崎、聖地初決勝進出 石垣、大会最速タイ150キロ、粘って7回4失点 報徳に雪辱で群馬県勢春初頂点へ

 「選抜高校野球・準決勝、高崎健康福祉大高崎5-4星稜」(30日、甲子園球場)

 準決勝が行われ、高崎健康福祉大高崎(群馬)が春夏通じて初の決勝進出を決めた。先発した石垣元気投手(2年)が今大会最速タイとなる150キロを計測した直球主体の投球で、7回を9安打4失点とゲームをつくった。昨春センバツ2回戦で敗れた報徳学園(兵庫)との決勝戦で、群馬県勢として初の春制覇を狙う。

 おっとりした笑顔は封印。その表情には闘争心がみなぎっていた。高崎健康福祉大高崎の新たな歴史をつくる1勝。石垣が衝撃を残した。

 「緊張よりも、やってやるぞという気持ちが強かったです」。

 甲子園がどよめいたのは1点ビハインドの三回。1死三塁のピンチで、4番・萩原に投じた初球だった。外角高めへの直球は自己最速タイ150キロを計測。2回戦・明豊戦で自身が記録した今大会最速タイ149キロを塗り替えた。大会前から「センバツで150キロを出したい」と宣言していた石垣。有言実行の1球に「うれしいです」と普段通りの笑顔に戻った。

 直球の握りは、人さし指と中指をそろえるのが特徴。中学3年時に元阪神・藤川球児氏のYoutubeを見て試したことがきっかけで「シュート回転せず、伸びのある直球が投げられる」と手応えを得た。投手育成力に魅力を感じ進学した同校で球速は10キロ以上アップ。課題の下半身強化にも取り組み、大会前の練習試合で大台に乗せた。

 今大会は同学年左腕・佐藤の後を受け救援登板していたが、初先発で7回4失点(自責3)とゲームメーク。「浮いた球もあったんですけど、修正して三振もとれて良かった」。春夏通じて初となる決勝の舞台へ視線を向けた。

 「まだ日本一という目標があるので、それを達成してから、みんなで喜びを分かち合いたい」。群馬県勢初となる頂点へ、希望あふれる2年生右腕がさらなる高みを目指す。

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