「そら大違いやろ」岡田監督に言わしめた巨人・梶谷のスーパープレー 着目すべき次の動作 阿部監督も脱帽の併殺劇

 3回、森下の打球を好捕する梶谷(撮影・園田高夫)
 3回、森下(手前右)の打球を右翼手の梶谷(後方13)が好捕し、飛び出した一走の中野(51)はアウトになる(撮影・中田匡峻)
 3回、梶谷の好守を喜ぶ阿部監督(右)=撮影・中田匡峻
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 「巨人4-0阪神」(29日、東京ドーム)

 開幕戦の勝敗を分けたワンプレー。そう言っても過言ではないほど、巨人・梶谷のスーパーキャッチが阿部巨人に大きな白星をもたらした。百戦錬磨の阪神・岡田監督が「そら大違いやろ」「流れ変わったな」と言わしめたのは0-0の三回だった。

 阪神の攻撃で1番・近本の安打、続く中野のセーフティーバントで一、二塁の好機を作った。ここで森下が捉えた鋭い打球が右中間を襲う。だが梶谷は打球のライン上へ一直線に向かい、斜め後ろに横っ跳び。鮮やかにボールをつかんで見せた。

 しかも梶谷の動きはこれにとどまらない。キャッチした直後、すぐさま内野へ返球した。一塁走者の中野は大きく飛び出しており、ボールは二塁の中継から一塁へ送球されて併殺となった。

 ボールを捕ったらすぐ内野へ返す-。あれだけのスーパープレーをしたにもかかわらず、梶谷は“外野手の鉄則”を怠らなかった。一瞬でもちゅうちょすれば、併殺にはなっていなかったかもしれない。「とにかく走って捕りました(笑)」と梶谷は試合後に語ったが、ベテランの必死さが阪神の攻撃の流れを断った。そして五回に自らのバットで価値ある2ランを放ち、主導権を引き寄せた。

 「もう、抜けたなーと思って」と振り返った阿部監督は併殺劇の直後、ベンチで帽子を取って梶谷をたたえた。そして「素晴らしいプレーでした」と称賛を惜しまなかった。

 新外国人のオドーアを外してまでオープン戦で結果を出した梶谷を起用した阿部監督。その決断は相当な覚悟があったと感じる。そしてこの事実こそが、阿部新監督と選手に信頼関係を生む一つの要因になるかもしれない。

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