今年もパの本命はオリックス 現代野球の象徴球団?強力打線のソフトバンクは対抗~野田浩司氏の目

 プロ野球は24日でオープン戦が終了。あとは29日の開幕へ向けた最終調整のみとなったが、リーグ4連覇を目指すオリックスは?山本由伸と山崎福也が抜けた穴は埋め切れるのか。デイリースポーツウェブ評論家の野田浩司氏が今季のパ・リーグを予想した。

  ◇  ◇

 優勝候補の筆頭に挙げるとしたら、やはりオリックスでしょう。山本と山崎の穴は大きすぎて未知数と言わざるを得ないが、トータルバランスで考えると、そういう答えになりますね。

 昨年、2人が残した合計27勝、294回1/3という数字は、そう簡単に埋められるものではない。これは確かだと思う。

 ただオリックスには“質”を伴った“数”がいる。オープン戦を見る限り先発投手には宮城、山下、山岡、東、田嶋、曽谷にカスティーヨとエスピノーザの両外国人の名前が浮かぶ。当面はこの8人をどう回していくかでしょう。

 またリリーフ陣に加わったマチャドは制球力があってボールの質もよく、かなり活躍すると感じた。球速は160キロに達し、グイっと落ちるツーシーム系の球もいい。キャンプから前評判の高かった投手だが、実戦でさらに評価が上がりましたね。

 宇田川が戦列に戻るにはもう少し時間が必要かもしれない。阿部の出来は今ひとつかな。とはいえ全体的には悪くない。

 打線は西川の加入でいやらしさを増している。森や頓宮もまだ完調ではないが、穴の少ない打者が多い。オープン戦のチーム打率は・257でこれも悪くないと言える。

 打線の迫力で言うと、ソフトバンクが文句なしに一番でしょう。山川とウォーカーの加入で中村晃が控えに回るほどのチーム。栗原、牧原、今宮という“脇役”もいいし、センターも周東でほぼ決まりかな。ここに柳田と近藤がいるのだから本当に怖い。

 しかし、トータルで見てマイナスなのが、先発投手陣なんですね。昨季2桁勝利を挙げたのが有原1人というのは気になるところ。今季はモイネロを頭に回すということだが、ほかにも大関やスチュワートあたりがハマれば面白いとは思う。

 先発投手が、ある程度まではしっかり投げないと、中継ぎ陣の負担につながるもの。ソフトバンクもオリックス同様、リリーフ陣が強力だが、かかる負担が大きくなると疲弊しやすくなりますからね。

 ロッテは毎年、しぶとい野球で上位争いをしており昨季も2位だった。ただ離された2位。佐々木朗希がシーズンフル回転で働けるかどうかにかかっていると思う。

 投手力が整備されつつある西武を推す声もありますね。若い力が加わり投打がかみ合えば、浮上してくることも当然、あるでしょう。ただ、上位2球団とは少し開きがあるように感じる。

 今年は山本由伸がメジャー流出したことで混戦を予想する向きもありますが、最終的に抜け出すのは結局、オリックスではないか。そのポイントは高水準で枚数の多い、自慢の分厚いリリーバーにあると見ています。

 このオリックスの戦い方は、現代野球を象徴しているのかもしれませんね。

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