「選抜高校野球・１回戦、阿南光－豊川」（１９日、甲子園球場）

　阿南光・井坂琉星捕手（３年）が頭部付近に死球を受けた。

　八回無死一、二塁でバントの構え。投手の抜けたボールが左頬付近に直撃した。井坂は歯を食いしばりながら転倒。頬を手で押さえながらうずくまるも、自分で起き上がってそのままベンチへ。相手捕手の声かけにも応じる姿もあったが、臨時代走が送られ、無死満塁から試合が再開された。

　そのまま攻撃が終わるも、井坂の手当は終わらず。高橋徳監督も心配そうな顔でベンチ奥を見つめた。攻撃終了から約３分ほど経過しても治療は終わらず、守備に就いていた阿南ナインは一度ベンチに引き上げた。

　その後井坂は笑顔でグラウンドに帰還。場内の観客の拍手を浴びながら、再びマスクを被った。井坂は再登場の際には相手ベンチにも頭を下げた。