「オープン戦、楽天９－３日本ハム」（１０日、草薙総合運動場野球場）

　オープン戦８試合目でついに初黒星。投手陣の乱調で大敗した中で、侍ジャパン帰りの日本ハム主砲・万波中世外野手の攻守にわたって存在感を示した。

　初回、無死二塁から小深田の右翼線の安打を処理すると素早く二塁へ送球。昨季の盗塁王を補殺し、どよめきを誘った。「捕球から全くミスなくできたプレーなので良かったです」と笑顔。その後も走者二塁で再三バックホームの強肩デモンストレーション。走者を三塁に釘付けにした。

　バットでは二回に左中間適時二塁打、四回には左前打を放ち今季の対外試合初マルチ安打も記録。「まだまだ良いとは言えないですけど、悪いなりに少しずつ対応できたってのはいいかなと思いますし。（凡退した）最後の２打席も内容的にはそんなに悪くないかな」と手応えを示した。

　試合前の段階でオープン戦打率・１１１と低空飛行が続いた主砲。この日、取材対応しなかった新庄監督は前日「選手がどういうプレーしてくれるかなっていうことしか考えていない」と話していた。勝敗は度外視して個々の状態チェックを重視する中で、主砲の上昇気配が頼もしく映ったはずだ。