報徳 被災地へ希望届ける 大角監督「元気づけるプレーを」 95年の阪神・淡路大震災直後にセンバツ出場

 第96回選抜高校野球大会(3月8日抽選、同18日開幕・甲子園)の選考委員会が26日、大阪市内で開かれた。昨春準Vの報徳学園は大角健二監督(43)が、1995年の阪神・淡路大震災で被災した直後のセンバツに出場した同校の歴史に触れ、今大会にかける熱い思いを口にした。また、5連連続出場となった大阪桐蔭は西谷浩一監督(54)が日本一に向けて意気込んだ。

 昨春センバツの決勝で敗れた悔しさは忘れていない。山梨学院戦に先発し、五回途中6失点で涙を飲んだ報徳学園の主将でエースの最速144キロ右腕・間木歩投手(2年)は「どれだけ成長できたかを証明したい。今年の決勝で昨年と違うところを見せたい」と、頂点奪取へ強い決意を口にした。

 雪辱を期す選手たちには、託された思いもある。出場報告会の壇上で、大角監督は1日に発生した能登半島地震に触れ、「被災した方々の力になれるような、元気づけられるようなプレーをしてもらいたい」と熱く語りかけた。

 兵庫県西宮市にある報徳学園は1995年の阪神・淡路大震災で被災した。直後のセンバツに兵庫県から育英、神港学園とともに出場し、3校そろって初戦を突破。復興へ向けて被災地を勇気づけた。そんな経験をした学校だからこそ、大角監督は「野球ができることに感謝をして全力でやってもらいたい」と力を込める。

 被害が大きかった石川県輪島市の門前高と昨年8月、練習試合を行った縁もある。4日の練習初めでは被災地に黙とうを捧げ、6日には選手30人が阪神・淡路大震災を風化させないためのウオーキングイベントに参加した。報徳学園ナインにとっては、さまざまな思いを胸に挑む大会となる。

 間木と最速150キロ右腕・今朝丸裕喜投手(2年)の2枚看板を擁する投手力は出場校トップクラスで、優勝候補の一角に挙がる。「まずは一戦必勝。全国制覇を目指してやっていきたい」と間木。聖地を沸かせてVをつかみ、被災地に希望を届ける。

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