オリックス・宮城 WBC優勝&リーグ3連覇「一番濃い、野球では最高のシーズン」【一問一答】

 オリックスの宮城大弥投手(22)が13日までにデイリースポーツのインタビューに応じ、将来のエース像や中嶋監督への思いについて打ち明けた。来季はエースの山本由伸投手(25)が抜け、先発陣の先頭に立つことが期待される。今回の優勝旅行に参加していない中、若き左腕が本音を語った。

  ◇  ◇

 -今年はWBCから始まった。長い一年だったか。

 「やっている時は長かったです。WBCで優勝して、2日後にシーズンかと。普通は優勝したら終わり、そういうシーズンだけだったので。そこから入るのはちょっと難しかったですけど、終わってみれば早い。もう、そろそろ1年前かという感覚です」

 -年々、1年が過ぎるのは早いか。

 「早いです。年取ったなと思います(笑)」

 -人生で一番濃い一年だったのでは。

 「一番濃い、野球では最高のシーズンになったと思います」

 -オリックスは入団前と今では大きく変わった。

 「正直、優勝できるとまでは思っていなかったです。入った頃、たくさんいい先輩がいましたけど、順位はずっと最下位だった。急に強くなるのは難しいのかなと思いながら、キャンプとかやりました」

 -最下位のチームに入団するという心境は。

 「めっちゃラッキーと思いました。身長が小さい分、他のいい投手がいたら、体の大きい人が優先されやすい気もしたというか。プロの世界はみんな平均身長が高いですし、その中でやっていけるのか不安もあった。1位とか強いチームよりかは、申し訳ないですけど、いいタイミングで入らせてもらえたかなと思いました」

 -常勝軍団になってきた実感は。

 「記事とかで『オリックスに行きたい』と言ってくださっている子どもたちがいたりとか、ドラフト生もいっぱいいる。逆にソフトバンクさんが『オリックスを倒したい』という記事を見て、強くなったなと思います」

 -中嶋監督の存在も大きいのでは。

 「選手にとって近い存在でもありますし、いつでもコミュニケーションが取れる監督。そこはありがたいと思います」

 -印象に残っている言葉は。

 「入団当初に2軍監督をしていた時、急に呼び出されて『三振を取る球がない』と言われて。まだあいさつぐらいしかしていなかったようなイメージだった監督が、急に僕を呼んで『三振を取る球が少ない』って言われて。『球数も増えるし、これじゃ投げても5回しか投げれん』って言われて。クソッと思いました」

 -初めての会話ぐらいの時に。

 「そうです。急に言われて。めっちゃ悔しかったです」

 -その悔しさが糧になっている。

 「めっちゃ申し訳ないんですけど、何かもう…。早く1軍へ行って、会いたくないと思いました。そしたら、先に1軍へ行かれたんです(笑)」

 -そんなに厳しかった。

 「試合中、僕が投げ終わってからのタイミングで言われたので。『ちょっと来い』みたいな」

 -その言葉もあって三振を取れる球が増えた。

 「レベルアップしようと。高校時代は何を投げてもある程度は打ち取れた。アウトを取れたらいいという意識だったので。その中で一番最初に『調子はどう?』とかより、厳しいことを言われた。本当に実力の世界だと思いました。そこで全球種レベルアップして、もっと頑張ろうと思いました」

 -1軍監督になってからは、胴上げをしたいと。

 「もちろん。何回も胴上げしたいって思います」

 -そう思わせるような人望がある。

 「距離が近いからこそ、厳しいことを言えたのかもしれないですし。監督がどう思っているかわからないですけど、本当に今ではいい監督に出会ったと思います」

 -父親のような存在ですか。

 「比嘉さんがお父さん。監督はおじいさんで。隣のおじいさん」

 ◆宮城 大弥(みやぎ・ひろや)2001年8月25日生まれ、22歳。沖縄県出身。171センチ、78キロ。左投げ左打ち。投手。興南高から2019年度ドラフト1位でオリックス入団。プロ1年目の20年10月4日・楽天戦(京セラドーム)で初登板初先発。21年から3シーズン連続で2桁勝利。21年新人王。23年WBC日本代表。

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