沢村賞選考で“バウアー見習って”「中6日システム」今年も話題に 工藤公康氏は持論「球団でデータを集めて」山田久志氏「変える指導者の出現期待」

 選考委員に選出された工藤公康氏(撮影・佐藤厚)
 選考理由を説明する沢村賞選考委員会・山田久志委員(撮影・佐藤厚)
 平松政次委員(左)を見送る工藤公康委員(撮影・佐藤厚)
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 プロ野球の「沢村賞」の選考委員会(堀内恒夫委員長)が30日、都内のホテルで開かれ、オリックスの山本由伸投手が3年連続で選出された。

 選考委員会では今年も「中6日システム」が話題に。平松政次氏はDeNA・バウアーを例に挙げ、「サイ・ヤング賞を取った投手らしく、中4、5日で投げていく。中4日でもどんどん投げるし、見本としていい投手」と登板間隔に言及。堀内恒夫氏も「日本は中6日空けて100球。これでは勝てる投手も勝てない。バウアーを見習ってほしい」と苦言を呈した。

 山田久志氏は「バウアーはメジャー方式なら途中交代はあったはず。彼は違った」とし、「これは個人の見解だが、DeNAの先発陣にもいい影響を与えたと思う」とした。

 続けて、「例年のごとく言わせてもらうが、やはりこのシステム、中6日で100球、六、七回で終了どこかで変える指導者、監督、コーチが出現することを期待しているが、今の日本の野球ではそうならないと思う」と落胆ムード。「まだ代える時期じゃない、まだ投げられるという時も代えてしまう。システムにはめてしまう。後半の野球がつまらない、それを良しとする日本のプロ野球になっている」と問題点を口にした。

 今年から選考委員に加入した工藤公康氏は、ソフトバンク監督も務め、より現場の視点を持っているが、持論を展開。「もし中4日なら米国ではTJ手術が増えてきている現実もあると考えた時、日本もそうなってしまう可能性も少なくはないと思う」と語った。

 「僕の右側にいる先輩は投手の技術が高かった」とリスペクトした上で、「今の投手は体が大きく、筋肉も付き、力で投げる部分もあると思う。段々(メジャー選手に)近づいて来ているとは思うが、それ(中4日)をすぐに導入すると、対応に時間がかかる。段階を踏むか、一気にそうすると、20勝、200イニング、規定にハマる選手をつくるうえで必要かもしれないが、プロ野球にいると、指導者経験して長くプロ野球で活躍してほしいという思いがある」と警鐘を鳴らした。

 中4日をはじめとした登板間隔の選択については選手個々で違いあるとし、「球界全体というより、球団で選手が中4や5のデータをしっかり集めて、これならけがにならないというのが生まれてくれば、球団で取り入れてくやり方もある」と提案した。

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