慶応高・森林貴彦監督の3年前著書に問い合わせ殺到「電話バンバン鳴って追いつかない」売り切れ続出で重版準備 版元社長も野球部OB

 全国高校野球選手権大会で慶応高校を107年ぶりの優勝に導いた森林貴彦監督が2020年に記した著書「Thinking Baseball-慶應義塾高校が目指す”野球を通じて引き出す価値”」(東洋館出版社)が注目を集めている。出版社には問い合わせが殺到。24日時点で、通販サイト・Amazonの「本の売れ筋ランキング」で1位に輝いている。

 東洋館出版社営業部の担当者は、デイリースポーツの取材に対し「(問い合わせの)電話がバンバン鳴っています。手が追いつかないくらい」とうれしい悲鳴を上げた。今月上旬にWebで公開された紹介記事をきっかけに注文が増加したという。

 24日時点では複数の通販サイトで「お取り寄せ」「購入できません」と表示され、注文できない状態になっている。担当者は「先週くらい」にほぼ全ての通販サイトで売り切れたと話し、「2020年に出た書籍なので多く用意しているわけではなく、在庫がなくなったりした」と説明した。すでに重版をかけている。

 20年に発売された同書は、「髪型自由」「長時間練習なし」など異色の方針で高校野球界に新しい風を吹かせた森林監督の考えに焦点を当てた、東洋館出版社の社長・錦織圭之介氏の肝いり企画だった。錦織社長は慶応高校野球部のOB。自身の現役当時、先輩として部に携わっていた森林氏の指導に「考えが先を行っている」と感銘を受け書籍化を熱望。森林氏の監督就任を機に、猛プッシュして出版にこぎつけた。

 出版から約3年後、慶応が優勝した23日にAmazonの書籍の全体ランキングで1位に。教育書を中心に出版している同社にとっては初めての快挙だった。担当者は「2020年の時点ではまだ(注目されるには)少し早かったんですが、今やっと日の目を見たところ」と、異例のヒットを喜んだ。

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