日本ハムが新球場を公開 95%完成 寒冷地、屋根付きなのに天然芝
日本ハムは3日、2023年から使用する北海道北広島市の新球場「エスコンフィールド」のメディア公開を実施した。すでに95%が完成。10月初旬に張られた天然芝も順調に根付いており、青々としたフィールドが披露された。
寒冷地で開閉式屋根を持つスタジアム内に天然芝を根付かせるという前例のない試み。ケンタッキーブルーグラスというサッカー場などで使用される芝を、5月から千歳市内の畑で育成。10月3日から5日間に渡って内外野に張った。
担当した大林組の自然環境技術研究部の十河潔司主席技師は「寒冷地、屋根付きスタジアムという国内でだれも経験したことのない試み」と言う。日中は屋根を開いて日光を当て夜間は「グロウライト」という植物育成用のLEDを当てて育成を促す。現段階で厚さ4センチまで根付いたという。今後は氷点下25度まで下がる地域での越冬。「そこをクリアしたい」と話す。
左翼スタンドに位置する球場のシンボル「TOWER11」の1階コンコースの壁面にはダルビッシュ有投手、大谷翔平投手の躍動感ある姿が描かれた。壁面アート集団「OVER ALLs」によって描かれたもので縦5・5メートル、横7メートルの大きさを誇る。
「TOWER11」には12室のホテル宿泊施設もあり、ベランダから試合観戦が可能。1階にはミュージアムを設置。3階には温浴サウナ施設も置く。サウナ室から整いながら試合観戦もできる。
ファイターズスポーツ&エンターテイメント ファシリティクリエーション部の小川太郎部長は「大きな建築はかなり仕上がった。これから一層気を引き締めて作業していきたい。思い描いた形にかなり近づいている」と話した。