「日本シリーズ・第４戦、オリックス１－０ヤクルト」（２６日、京セラドーム大阪）

　粘りに粘ったオリックス・山岡の奮闘が、頼もしい救援陣への流れを作り出した。初回から毎回走者を背負いながらも、４回１／３を５安打無失点。昨年の日本シリーズ・第５戦に続く２年連続の勝ち星はならなかったが、ゼロで抑えたのが最高の結果だ。

　「先のことは考えずに、とにかくバッター一人一人と勝負を考えました。何とか０点で抑えられました」

　圧巻だったのは三回２死一、二塁。打席に主砲・村上を迎え、初球の直球を見せ球に、変化球を丁寧に低めに集めて目線を揺さぶる。最後は腕を振り切った縦のスライダーで空振り三振を奪うと、女房役の若月とハイタッチを交わした。

　五回１死から塩見に中越えの三塁打を打たれたところで宇田川のリリーフを仰いだ。悔しそうに唇をかみ締めてマウンドを降りた山岡。ただ敗れればヤクルトに王手がかかる状況だっただけに、かかった重圧は計り知れない。そんな中でも完封勝利へチームの流れを変えたのは、奮闘する背番号１９の姿があったからに違いない。