「楽天４－３西武」（１４日、楽天生命パーク宮城）

　楽天・辰己涼介外野手は、２点を追う七回に同点の２ランを放ち、チームの逆転勝利に貢献した。

　押せ押せムードに乗っかった。七回、１点を返し、なおも無死二塁のチャンス。場内のボルテージが上がる中で辰己は甘く入った変化球を捉えた。打球は右翼席に飛び込む同点の８号２ラン。劣勢だった試合があっという間に振り出しに戻った。

　熱い思いを持って臨んだ一戦だった。この日は、母校の社高校が甲子園の２回戦を戦っていた。結果は５－７で敗れたが、一時７点のビハインドから終盤に見せた怒濤（どとう）の追い上げを目にし、「最後まで諦めない姿がかっこよくて感動した」と後輩たちに刺激を受けていた。

　辰己の活躍もあり、チームは再び貯金生活に。「今日負けてたらやばかったので、勝てたことを次の週に生かしていけるように頑張りたい」。存在感を増す背番号８はバットでチームを支えていく。