浦和学院・森大監督 親子2代&聖地開幕星 父・森士前監督の前で7年ぶり初戦突破

 大分舞鶴との初戦を制し、スタンドへあいさつする森大監督(左から3人目)率いる浦和学院ナイン(撮影・伊藤笙子)
 甲子園初勝利を挙げた浦和学院・森大監督
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 「選抜高校野球・1回戦、浦和学院4-0大分舞鶴」(19日、甲子園球場)

 開会式と1回戦3試合が行われ、浦和学院は投打がかみ合い、昨夏まで部長を務めていた森大監督(31)が指揮官として甲子園初白星を挙げた。父で前監督の森士氏が見守る中、新生浦学の野球を示して、監督として親子2代での甲子園勝利となった。プロ注目のエース左腕・宮城誇南投手(こなん、3年)は2安打13奪三振で完封と力投。2回戦は和歌山東と対戦する。

 7年ぶりの初戦突破は森監督にとって、うれしい初白星となった。指揮官として初めて甲子園のウイニングボールを手にし、「この冬取り組んできた成果を、新生浦学を見せようと話してきた。選手全員が本当によく頑張ってくれた」。部長として立った昨夏の甲子園とは、また違った景色が見えた。

 日々の練習の成果が、存分に発揮された。1点を先制した直後の四回無死三塁。高山維月捕手(3年)が、大会第1号となるバックスクリーンへの2ランで流れを引き寄せた。昨夏は短く持っていたバットを、この冬は長く持って打ち込んだ。「フライをあげてもしょうがないという心を持ってフルスイングしました」と納得の一振りとなった。

 伝統の厳しさを残しつつ新しい浦学を作ってきた。特に大きく変えたのは練習時間だ。睡眠時間確保のために毎朝「6時出走」していた早朝練習は強化期間など一定の期間のみに変更。日中の練習では一つのメニューの時間を授業のように細かく区切り、全員で時間を守らせる厳しさで組織力を高めてきた。

 父でもある森士前監督からは前日夜に電話で「恐れるな。新生浦学だ。思い切ってやりなさい」と言葉をもらったという。投打のかみ合った試合内容で、バックネット裏で見守った前監督に新生浦学の野球を届けた。

 これで監督として親子2代での甲子園勝利。「前監督から引き継いで、伝統の投手力と守りからリズムを作るという守備力が随所に出た試合だった。引き続き選手たちとともに頑張っていきたい」と森監督。ここから新たな歴史を積み上げる。

 ◆森 大(もり・だい)1990年12月28日生まれ、31歳。埼玉県さいたま市出身。現役時代は浦和学院で投手として甲子園に出場した。早大-三菱自動車倉敷オーシャンズを経て筑波大大学院、早大大学院修了。16年から母校のコーチを務め、部長を経て昨年9月に監督に就任した。父は浦和学院前監督の森士氏。

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