「オープン戦、楽天５－０ヤクルト」（８日、草薙総合運動場野球場）

　パワー自慢の新人に待望の一発が出た。楽天ドラフト２位の安田（愛知大）が四回に右翼へ豪快な３ランを放った。キャンプでは存在感を発揮したが、オープン戦は当たりが出ていなかった。５試合、１２打席目での初安打が本塁打となり、「一本出てくれて、楽な気持ちになった」と照れ笑いした。

　背番号「５５」を付ける左の大砲候補。二回の好機では犠飛を記録したものの、結果ほしさにスイングが小さくなっていると石井監督に指摘された。直々に「右翼席に本塁打をぶちこんでこい」と言われて臨んだ打席で、カウント２－２から高梨の速球を強振。打った瞬間、外野手が追うのを諦める会心の打球だった。

　田中将とバッテリーを組んだことからも、正捕手候補としての期待がうかがえる。石井監督は「将大（田中）に対しても冷静にいろんな会話もできる」と高く評価。キャンプ中の実戦から先発出場が多く、球団では初となるルーキーでの開幕先発マスクも見えてきた。大型新人は「結果が出なくても使っていただいている。長打が売り。打っていかないと」と気を引き締めた。

　◆安田　悠馬（やすだ・ゆうま）２０００年３月３日生まれ、２２歳。兵庫県出身。１８５センチ、１０５キロ。右投げ左打ち、捕手。背番号５５。今季推定年俸１１００万円。横尾中、須磨翔風では１学年上の阪神・才木とバッテリーを組んだ。高３夏は兵庫大会４回戦で敗退。愛知大を経て、２１年度ドラフト２位で楽天入団。