ヤクルト・奥川 CS最年少&自身初の完封 20歳の若きエースが大一番で大仕事

 「セCSファイナルS・第1戦、ヤクルト4-0巨人」(10日、神宮球場)

 リーグチャンピオンのヤクルトが巨人に勝ち、アドバンテージを含めて2勝0敗とした。ヤクルトは初回にサンタナの2ランなどで3点を先制し、奥川が自身初完投初完封となる9回6安打無失点の快投で勝利を呼び寄せた。

 奥川が両拳を空に突き上げた。思いを込めた98球。「ファンの皆さんと選手と一体となって、日本一を取れるように頑張りましょう」。9回6安打9奪三振、無四球で呼び込んだ先勝。20歳6カ月でCS最年少完封劇だ。

 圧巻の投球だった。三塁を踏ませたのは五回の1度だけ。1死一、三塁のピンチで、代打・亀井を左飛。続く代打・八百板も見逃し三振に仕留めた。自身初めて八回のマウンドに上がると、「ここまできたら完封してやるぞ」と気持ちを高めた。九回2死からの打球が中堅・塩見のグラブに収まると、安どの表情を見せた。

 真っ白な記念球になるのだろうか。「途中でなくなりました」と笑うが、手元に戻ってきたプロ初勝利からのウイニングボールを実家に送ってきた。あえて何も書かない。白球が語る勝利の物語がある。

 「面白いんですよ。最後にワンバウンドして土がついたボールとか、バットが当たってすれていたりして」

 大きな悔しさから1年がたった。20年11月10日の1軍デビュー戦。広島相手に2回0/3で9安打5失点。あれから1年の月日が流れ、「1軍を経験したのはたった1試合ですけど、自分にとってはとても大きなものだった。借りを返せたかな」とプロ初完投初完封で成長を証明した。

 神宮に色鮮やかな傘が揺れる。「野手の皆さんにたくさん助けてもらった。これで勢いづいて、日本シリーズに出場できたらなと思います」。託された舞台で発揮した力。無限の可能性を持つ若きエースが頂点まで突き進む。

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