オリックス逃げ切り“隠れマジック3” 吉田正サプライズで粋なスピーチ
「オリックス3-2西武」(21日、京セラドーム大阪)
どんな形であれ、勝てばいい。四回2死二、三塁から紅林の左飛を山野辺が落球して、先制点。五回には宗が「最高の結果になってくれてよかったです」と9号ソロ弾でオリックスが追加点を挙げた。
この3得点を宗や紅林が美技で投手陣を盛り立てる。最後は守護神・平野佳が山川に一発を浴びて1点差に迫られるが、なんとか逃げ切った。中嶋監督は「最後までつなぐことができてよかったです」とホッと胸をなで下ろした。
これでロッテのマジックは5のまま。オリックスの“隠れマジック”は3に減り、最短優勝は25日のまま変わらず。勝利で締めくくった本拠地最終戦には、今季最多の1万4715人が集結。試合後のセレモニーでは、右尺骨骨折で離脱している選手会長の吉田正がサプライズで登場。大きな拍手を受けて、マイクの前に立った。
「いま調べたところによるとホームゲームで貯金16。これはファンの皆さんの声援のおかげだと思います。これからCS、日本シリーズとしびれるゲームが続いてくると思いますが、まだ有休が残っている方は使っていただき、家族、友達と一緒に、僕たちと戦っていきましょう!」
戦列復帰はできないが、粋なスピーチでチームとファンを一体にした。
残りは25日・楽天戦(楽天生命)の1試合。指揮官は「本当にあと1試合、全員でやりますし勝たなきゃいけないと思って行ってきます」と必勝を誓った。25年ぶりの悲願はすぐそこに見えてきた。
◆オリックスは残り1試合 オリックスが残り1試合を勝った場合、勝率は・560。ロッテがオリックスを上回るには残り6試合を5勝1敗(・565)が必要。5勝1分け(・569)、4勝1敗1分け(・561)でもオリックスを上回る。
◆最短25日 22日はオリックス、ロッテともに試合なし。オリックスは23、24日も試合がなく、23、24日にロッテが日本ハムに連敗すれば優勝マジック「1」が点灯。25日の楽天戦に勝てば、優勝が決まる。