ヤクルト・奥川9勝 6回途中4安打1失点虎斬り チーム7連勝でマジック11点灯

 6回、ピンチをしのぎ、ガッツポーズし声を上げる奥川(撮影・西岡正)
 M11を点灯させ、そろって「11」ポーズをする(左から)西浦、つば九郎、奥川、田口
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 「ヤクルト4-1阪神」(8日、神宮球場)

 ぶつかり合う意地とプライド。まさに闘志全開の91球だった。頼れる先輩に支えられ、最後はヤクルト・奥川が笑った。「投げ合えることで楽しい気持ちはありました」。七回途中1失点で破竹の7連勝へ導き、つかんだ自身9勝目。優勝へのマジック「11」が点灯だ。

 何度もグラブをたたきながら、マウンド上で奮い立った。「自然と力も入った」と序盤からフルパワーで、阪神打線と真っ向勝負。だが四回に大山にソロ本塁打を被弾し、七回には2本の安打を浴びた。続く島田に四球を与え、54回1/3で無四球の記録が途絶えたところで降板となった。

 マウンドでブルペンから駆けつけた田口とグータッチ。バトンを託された先輩左腕も「ヤス(奥川)がここまで作り上げたものを壊したくなかった」と気迫の投球で代打・糸井を空振り三振。その瞬間、奥川はベンチで最高の笑みを浮かべた。

 2位・阪神との直接対決。重圧のかかる舞台を託されたが、奥川は「緊張をほぐすというよりかは、受け止めたい」と笑った。星稜時代は4季連続で甲子園に出場。「今までで1番緊張したのは、高校2年の春。甲子園の初戦ですね」と懐かしげに思い返した。

 あれから3年。プロ2年目で体感する優勝争いの重み。試合後の高津監督は「成長させるため。いろいろな試合を経験して、また来年につなげていくために」と抜てきの意図を明かした。成長を願い、信頼してくれる指揮官の期待に応えるため、奥川は「チームに貢献できるように。その結果2桁勝てれば良いです」-。6年ぶりの優勝へ、ついに光が見えた。

 ◆マジック点灯 ヤクルトが8日の阪神戦に勝ち、優勝マジック「11」が点灯した。ヤクルトにマジックが出たのは前回優勝した2015年以来、6年ぶり。なお、8日終了時点での最短優勝は15日。

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