オリックス・山本 3度目完封「調子良くなかった」のに異次元2安打 最短7日M点灯

 9回、13連勝を完封で飾りガッツポーズする山本(撮影・神子素慎一)
 力投する山本
 完封で16勝目を飾った山本(撮影・神子素慎一)
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 「オリックス6-0ソフトバンク」(2日、京セラドーム大阪)

 オリックスの無敵のエース山本は九回も涼しい顔で最速の155キロを記録するなど三者凡退で締めた。今季3度目の完封はいずれもソフトバンクから。ホークスからの3完封は、球団では1971年の山田久志以来。さらに球団では2010年の金子千尋以来4人目となる13連勝に達した。

 初回に打者一巡の猛攻で4点の援護点。二回は先頭のデスパイネを四球と珍しくリズムを崩したが、六回まで出した走者はこれだけ。無安打と快挙の予感に、ドーム内に響くのはミット音と山本の声だけ。緊張と静けさに包まれた。七回先頭の栗原に遊撃内野安打を許すと苦笑い。

 「栗原さんはいっつも(安打を)1本打つのでイヤだなあと思って見てました(笑)」

 結局、わずか2安打。二塁すら踏ませず、外野に飛んだのは三回の松田の右飛と八回の今宮の左前打だけ。完璧な投球だった。

 「あんまり調子は良くなかった。偶然いいところにはいっていたけど、手応えはなかった。(ボールを)操りきれてはなかった」

 絶好調ではなくても完封してしまう。投球はやはり異次元だ。

 プロ5年目。実は体重は入団時とほぼ同じ。「79・3キロでした。1キロ増えたかな」。1人暮らし。自宅では自炊せず、専門の業者に食事の管理を任せている。ウエートトレーニング全盛の中、体を大きくすることよりも、持てる力を出し切ることに精力を傾けてきた。

 チームは6連勝。最短で7日に優勝マジック点灯。25年ぶりの悲願へまた一歩近づいた。

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