斎藤佑樹引退で日本ハム・栗山監督「大変だったと思う」「最後までしっかりやった」
日本ハムの栗山英樹監督が1日、今季限りでの現役引退を表明した斎藤佑樹投手について取材に応じた。
引退に際して、「一つだけ本当に言えることは」と切り出し、「ユウキとずっと話してきたのは、もちろん活躍した方がいいし頑張って結果を残すことはいいことだけど、そうじゃなくて、ああやって本当に多くの人に応援してもらって、影響力を持って夢を与えてくれた選手が、申し訳ないけど、苦しみながら泥だらけになるって、泥だけになっても絶対に諦めないで必死にもがき続けて、自分を信じて前に進むっていう姿を見せる責任があるという風に俺は思っていた」と明かした。
そして「そのことだけは、やれと。その、ユウキお前には責任があるんだと」と声をかけてきたといい、「あんだけ応援してもらった代わりに、苦しくても…それを言うなら、今世の中でも本当に辛い思いというか苦しい思いをしている人たちへのメッセージを、お前が泥だらけになる姿だけは絶対に必要なんだ」と言い続けてきたと明かした。
「引退というのは自分が決めるべきものだと、ずっと思ってきたけども、本当に本当にああいう風な立場でプロに入って来て、苦しかったと思うし、大変だったと思う。けど、それを、最後までしっかりやったということだけは、本当に俺は一生忘れない。その姿に対してね。その思いは、今いろいろあるかもしれないけど、多くの人に伝わったということを、俺は信じたい」と思いを語った。
斎藤佑樹は2010年のドラフト1位で日本ハムに入団。栗山監督は2012年から日本ハムを率いている。今春のキャンプでは、斎藤の投げ込みを視察した際には、「本当よかったなー。どうしちゃったんだ佑樹っていうぐらい」と回復を喜ぶなど、気に掛けていた。
斎藤はこの日、「ご期待に沿うような成績を残すことができませんでしたが、最後まで応援してくださったファンの方々、本当にありがとうございました。約11年間、北海道日本ハムファイターズで最高の仲間とプレーすることができて幸せでした」とコメントを発表している。