長嶋茂雄氏から「頑張ってくれ」 侍・稲葉監督に試合前にゲキ 勝利で応えた

 「東京五輪・野球・準決勝、日本5-2韓国」(4日、横浜スタジアム)

 五輪の舞台で立ちはだかってきた高い壁-。その宿敵・韓国をついに打ち破った。「とにかく選手がこの試合の重要性を十分分かっていた。粘り強く勝ってくれた」と稲葉監督。決勝進出で、04年・アテネ五輪以来のメダルを確定させた。

 やはり簡単に勝てる相手ではない。2点リードの六回に、先発・山本が韓国打線につかまり金賢洙の中前適時打などで同点に追いつかれる。だが、その後は岩崎、伊藤が勝ち越しを許さず。同点の八回2死満塁から山田の左中間3点二塁打で、勝利をたぐり寄せた。

 持ち味の結束力でつかんだ勝利。指揮官も「みんなが後ろにつなぐ気持ちでよくやってくれた。みんなのつなぎがいい方向にいった」と選手に惜しみない賛辞を送っていた。

 この日の試合前には、04年・アテネ五輪の野球日本代表監督だった、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督から「頑張ってくれ」と激励の電話を受け、「頑張ります」と誓った稲葉監督。ミスターの激励に答えるべくチーム一丸で、アテネ五輪以来のメダルを確定させた。

 稲葉監督の脳裏を離れない光景がある。選手で参加した08年の北京五輪・準決勝の韓国戦。自身の頭上を越えるイ・スンヨプの決勝弾、歓喜の韓国ベンチ。そして日本の最後の飛球を拝むように捕る右翼手。「それしか思い出せないし忘れることはない」と夢がついえた瞬間を胸に刻んできた。

 「私の中では特別ではある」と臨んだ一戦。厚い信頼を置いてきた選手たちが、その呪縛を解いた。だが終わりではない。決勝へ「これまで通り全員で戦います」。悲願達成まで、ついにあと1勝だ。

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