【谷佳知氏の眼】侍ジャパンの勝因は相手の隙をついたこと

 「東京五輪・野球・1次リーグ、日本4-3ドミニカ共和国」(28日、福島県営あづま球場)

 国際大会を戦う上で大事な初戦を、日本は勝てて本当によかった。しかも逆転サヨナラ勝ちと、これ以上ない最高のスタートを切れた。チームは間違いなく勢いづくと思う。勝因は、相手が見せた隙をきっちり日本が突いたことだ。まず九回、ドミニカ共和国の攻撃で1死一、三塁から9番打者が右越えの二塁打を放ったが、1点止まり。あの打球ならば一塁走者もかえって2点を取らないといけない。3点差と2点差では大きく違う。この走塁ミスで、日本は気持ち的にも「まだ行ける」となった。

 そしてその裏、1死から柳田が一塁へゴロを打たされたが、投手がベースカバーに入らず内野安打になり、日本は流れが来たと感じたはずだ。同点にした甲斐のセーフティースクイズも日本のプロ野球ならば警戒される場面だが、普通に投げてくれた。ドミニカ共和国だけでなく欧米には、パワーはあるが細かい駆け引きなどができないチームが多い。この傾向を稲葉監督は分かっていたから、サインを出したのだろう。

 内容よりもまずは勝てて良かった。選手はストライクゾーンがいつもと違うとか、大会球とNPB球の違いとか、いろいろなことをこの初戦で学んだはず。今後はこの経験を生かして戦っていってもらいたい。(96年アトランタ銀、04年アテネ銅)

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