谷佳知氏 侍ジャパン五輪初戦で好投した山本由伸の対応力の高さは「すごい」

 力投する山本(撮影・堀内翔)
 3回を投げ終えてタッチを交わす山本。右は甲斐(撮影・堀内翔)
 3回を投げ終えてガッツポーズをする山本(撮影・堀内翔)
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 「東京五輪・野球・1次リーグ、日本4-3ドミニカ共和国」(28日、福島県営あづま球場)

 劇的なサヨナラ勝利で1次リーグ初戦を突破した侍ジャパン。最後まで白熱した展開となったが、デイリースポーツ評論家の谷佳知氏は先発したオリックス・山本由伸投手(22)の適応力の高さに驚きを隠せなかった。

   ◇  ◇

 五輪開幕投手を任された山本は6回を2安打無失点、9奪三振の快投を演じ、役割を十分に果たした。

 「シーズンの内容から、五輪初戦は山本が登板するべきと思っていたが、やはりというか期待に応える投球だった。本当にすごい投手だね」

 球審のストライク、ボールの判定が一定しない、国際大会ならではの難しい中での投球だった。

 「台湾の球審だったみたいだけど、なんかおかしな判定だった。私もアトランタ(1996年銀メダル)、アテネ(2004年銅メダル)と2度の五輪に出場したが、国際試合ではインコースが狭く、アウトコースが広い。アウトコースは日本と比べ、ボール1、2個は広かったと思う。ただ、この日の台湾の球審はアウトコースも狭かった。これに対応するのは難しかったと思うが、山本はギリギリのコースで『ボール』と判定されると、そこからボール1個分、内側に入れてストライクを取っていた。本当にすごいコントロールだったね。(ドミニカ共和国の)メルセデスも苦笑しながら投げていたが、山本はストライクゾーンの違いに苦しむ感じを見せなかった」

 五輪初戦で試合への入り方が難しい中、降板する六回までほぼ完璧な内容を演じた。

 「五輪の初戦は、どんな選手でも緊張する。しかも自国開催で絶対に負けられないプレッシャーもある。そんな中での先発で、これだけの投球をできるのだから山本は本当にすごいよ。これから侍ジャパンは金メダルに向かって勝ち進んでいくと思うが、山本が投手陣の中心になっていくのは間違いないね」

 打線は終盤こそ得点を入れたが、七回まで1安打と苦戦した。

 「巨人のメルセデスと対戦した選手はいるが、シーズンと違い、国際大会となると慎重になってしまうもの。2番手以降は対戦したことのない投手ばかりで、変化球の曲がり方を見たいと思い、なかなか積極的に打てなかった。ただこれも経験。2戦目以降に生かしてくれるはずだ」

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