楽天・則本“鬼神”5勝目 六回、右膝打球直撃直後にオスナK斬り
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「ヤクルト1-3楽天」(2日、神宮球場)
神宮が悲鳴に包まれた。六回、ヤクルト・村上が放った痛烈なライナーが楽天・則本昂の右膝を直撃した。一回転してマウンドに背中から落ちた右腕。慌ててベンチからトレーナーらが飛び出し、いったんは治療のためベンチに退いたものの、ここからが真骨頂だった。
「抑えたい。それだけだった」-。大きな拍手に包まれながらマウンドに戻ると、続くオスナを153キロの直球で三振に仕留めた。鬼の形相で雄たけびを上げた則本昂。今季2度目、通算40度目となる2桁奪三振で今季70三振として山本(オリックス)をかわしてリーグトップに立った。
5年ぶりとなる神宮のマウンドに「アジャスト(適応)するのに苦労した」というが6回1失点の力投。ソフトバンクと並んでチームの同率首位浮上に貢献した。
前回登板の巨人戦で4回5失点と崩れていただけに「打たれて悔しかったので、何としても勝つという気持ちで1週間、やってきた」。昨季まで2年連続で5勝止まりと苦しんだ男が、本来の輝きを取り戻しつつある。