「巨人９－４楽天」（２５日、東京ドーム）

　強烈な“恩返し”の一発をお見舞いした。巨人・ウィーラーが逆転を許した直後の四回に、６号“再逆転”３ランを放った。これで史上４０人目となる全球団本塁打を達成。巨人は２年ぶりの交流戦初戦を１７安打９得点で勝利し、好スタートを切った。

　２点を追う四回、２死一、二塁の場面。元チームメートの岸から左翼席へ突き刺した。「四球の少ない投手だと分かっていたので、積極的にいこうと思っていた」と一振りで試合をひっくり返した。

　１、２打席は併殺に見逃し三振。「抑えられた分、取り返そうと思っていた」。５年間在籍したチームとの初対戦だったが特別な感情はない。「ビジネスだ」と話す通り、勝利に導くことだけを考えて試合に臨んだ。全球団本塁打の記録は「知らなかった」といい、「所属してきたところで全力でやってきた結果」と胸を張った。

　三回まで８安打で２得点、四回に逆転を許し流れが悪かっただけに、原監督は「それをひっくり返したのがね、非常に大きかったと思いますね」と称賛。助っ人は「しっかり自分の役割を把握してそれを遂行すること。あとは野球を楽しむ。交流戦は楽ではないですが、ワンチームで戦いたい」と力を込めた。