中日・吉見、惜別K斬り「野球の神様、ありがとう」

 「中日4-5ヤクルト」(6日、ナゴヤドーム)

 渾身(こんしん)の138キロストレートがアウトローに決まる。打席に立った山崎のバットは空を斬った。精密機械と称された自慢の制球力はプロ野球人生最後の1球でも狂うことなく、三振に仕留めた。

 ナゴヤドームが万雷の拍手に包まれると、中日・吉見は納得の笑みを浮かべる。ベンチから大野雄が花束を手にマウンドへ駆け寄り、与田監督も駆けつけた。最後はナゴヤドームのマウンドに上がり、プレートに付いた土を右手できれいに払いのけ、プロ15年間の現役生活に別れを告げた。

 引退セレモニーではOBの岩瀬氏や3人の愛息たちから花束を受け取り号泣。「たくさんの人と出会ってきょう、ここに立つことができた。これからドラゴンズはもっともっと強くなる」とチームにメッセージを送った。

 そしてファンに向け「投げる時はマウンドに上がるのが怖かった。それをファンの方の声援が後押ししてくれた。15年間、幸せな野球人生でした」と感謝のメッセージを伝え、最後は「野球の神様、ありがとう!」という一言で締めた右腕。スタンドには自主トレ仲間のソフトバンク・千賀と石川、さらに昨年阪神で現役引退した中日OB・高橋聡文氏も駆けつけた。正確無比なコントロールで竜の黄金期を支えたエースが、仲間に見守られユニホームを脱いだ。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス