フルカウントから代打で出場、1球で三振しても…その人に三振はつきません
「ヤクルト-DeNA」(17日、神宮球場)
打者に何らかのアクシデントがあって、フルカウントから代打で出場したとする。難しい局面で1球で三振してしまったとしても、そのバッターには“三振はつかない”。
このルールの代表例とも言えるような状況が生まれた。六回、ヤクルトのエスコバーが自打球を足に当ててしまい、プレーが続行できず、代打に宮本が送られた。この時、フルカウントだった。
カウントは引き継がれるため、宮本は、自身にとって最初の球をスイングし三振に倒れた。しかし、三振の結果は宮本ではなく、エスコバーに記録される。一方、宮本は打数も加算されない。
これは公認野球規則の記録に関する規則9.15(b)にある、「打者が2ストライク後退いて、代わった打者が三振に終わったときには、最初の打者に三振と打数とを記録し、代わって出場した打者が三振以外で打撃を完了した(四球を含む)場合には、すべてその代わって出場した打者の行為として扱う」に沿ってのもの。今回のケースで、仮に宮本が安打を打っていれば、宮本に記録されるし、内野ゴロを打った場合も、凡退した結果が記録される。
(規則は「公認野球規則」より=日本プロフェッショナル野球組織 全日本野球協会編纂)