尽誠学園・福島 無安打も晴れやか「いい形で勝てた」叔父は元オリ、巨人の谷佳知氏
「高校野球交流試合、尽誠学園8-1智弁和歌山」(17日、甲子園球場)
尽誠学園(香川)が強豪・智弁和歌山を大差で破り、18年ぶりに甲子園での勝利を手にした。二回に主将の菊地柚内野手(3年)の適時二塁打で勝ち越した。投げてはエース左腕・村上侑希斗投手(3年)が強力打線を相手に7回1失点の好投を見せ、声高らかに校歌を聖地に響かせた。
「チームとして、いい形で勝てた」と振り返るのは、元オリックス、巨人の谷佳知氏(47)を叔父に持つ尽誠学園の9番・福島武颯士外野手(3年)だ。この日は2打数無安打だったが、二回に死球で出塁。七回には犠打を決めて勝利に貢献した。
5月20日に夏の甲子園の中止が決定したあと、憧れの叔父から「気持ちを切らさず、乗り越えろ」と電話で激励を受けた。
福島は小学4年時に脱毛症を患い、頭髪がすべて抜けた。悩んだ時期もあったが「同じ病気を持つ子たちに勇気を与えたい」と野球に打ち込んだ。逆境に負けず、つかんだ1勝。「仲間や応援してくれた人たちに感謝したい」と晴れやかな笑顔で語った。