磐城 特例ノッカーの木村前監督は感涙「こんなに濃密な7分間は初めて」

 ノックをする磐城・木村前監督(撮影・佐々木彰尚)
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 「高校野球交流試合、国士舘4-3磐城」(15日、甲子園球場)

 磐城(福島)の前監督で、福島県高野連副理事長の木村保教諭が特例で試合前のノックを行った。

 7分間、一球一球に思いを込めてノックバットを振った木村教諭。夢の舞台で教え子たちと最高の時間を過ごし、「人生のなかでこんなに濃密な7分間を過ごしたのは初めて」と涙を流した。試合は大接戦の末に敗れたが、「時が止まっているような気持ちでノックをさせてもらって、選手たちが躍動する姿を見て幸せです」と感無量の表情だった。

 木村教諭は磐城を率いて21世紀枠でのセンバツ出場をつかんだが、新型コロナウイルスの影響で大会が中止。4月に福島商へ異動となり、涙を流してナインに別れを告げていた。

 現在、チームを率いる渡辺監督は「(生徒が)精神的にいいものを持っていて、木村先生から学んだことを生徒から逆に教えられた気持ちです」と感謝。岩間主将は「勝ちきれず悔しいが、最高のプレーができて嬉しい気持ち。(木村前監督のノックは)魂のこもった一球一球で最高の準備ができた」と、充実の表情だった。

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