履正社 宿敵対決!大阪桐蔭を圧倒、昨夏甲子園王者が9得点

 「高校野球大阪大会・準決勝(最終戦)、履正社9-3大阪桐蔭」(10日、大阪シティ信用金庫スタジアム)

 大阪大会の準決勝が行われ、昨夏王者の履正社が宿敵・大阪桐蔭を圧倒し、9-3で下した。今大会は準決勝で打ち切りとなるため、この日が最終日となったが、履正社は15日、大阪桐蔭は17日に、甲子園交流試合にそれぞれ出場する。また東京大会では史上初の東西決戦が行われ、東海大菅生が帝京に逆転サヨナラ勝利を収めた。

 待ちわびた勝利の瞬間、球場が歓喜に沸いた。今大会最終戦にして、最高の相手。宿敵・大阪桐蔭を昨夏の甲子園王者・履正社が撃破した。「このチームは(昨年の)秋に負けてから『大阪桐蔭に勝つぞ』と言い続けてやってきた。今日は僕はなにもしていません。子供らの力です」。最強軍団の指揮を執った岡田龍生監督(59)は、ライバルに打ち勝ったナインを誇らしげに見つめた。

 序盤から、一瞬たりとも気の抜けない展開が続いた。二回に先制を許したが、その裏にすぐさま反撃を開始。先頭からの連続安打と四球で無死満塁のチャンスを作ると、8番・中原雄也内野手(3年)の走者一掃適時二塁打であっという間に逆転に成功した。

 そしてこの日、頼れる主砲がひときわ存在感を示した。「3番・三塁」で出場した今秋ドラフト候補の小深田大地内野手(3年)が、大阪桐蔭の投手陣相手に6打数4安打と爆発。「一番しんどい試合でした。ここ10年くらい夏は勝ててないと言われてきたので、何とかこの代でという思いがあった。ホッとしてます」と安どの笑顔を浮かべた。

 試合前、尊敬する先輩・阪神の井上広大から「チームのためにやるんだぞ」と激励を受けたという。「それを心がけてやりました」。昨夏頂点に導いた不動の4番のように打線をけん引して見せた。

 代替大会は全勝。今夏、残すは15日に行われる星稜との甲子園交流戦。宿敵を倒した勢いのままに、最強集団が聖地でも大暴れする。

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