西武・平良“ノーヒットノーラン”続行中 開幕から9回無安打無失点で達成
「楽天2-10西武」(17日、楽天生命パーク宮城)
貫禄さえ感じさせる20歳が“偉業”のかかったマウンドに上がった。七回、ここまで開幕から9試合、計8回2/3を無安打無得点の西武・平良海馬投手だ。先頭・銀次を2球目に自慢の直球で二ゴロに打ち取り、“ノーヒットノーラン”を達成。さらに代打山下、辰己と連続空振り三振に仕留め、快記録に花を添えた。
「開幕からヒットを打たれていなくて、それが9回まで近づいていることは2試合前くらいから分かっていた。ただ、試合中は意識することはなかったです」と平然。豪腕は今やチームに欠かせないセットアッパーだ。
昨季、最速158キロをマークし、高卒2年目でプチブレーク。オフには米アリゾナ州で菊池(マリナーズ)らと50日間にわたる自主トレに参加した。球速や回転数を測る機器を自腹で購入し、ブルペンに持ち込む。移動中は英会話の勉強。研究熱心な若獅子は「ここまで四球が多いので、まずはランナーを出さないようにしたい」と課題を挙げた。
辻監督は「球種も多彩になってきたし、球も力強い。今は本当に頼りになる」と目を細めた。新人王の資格を持つ右腕は「今後もゼロで抑えて帰ってくることができるように、しっかり準備したい」。9回2/3となった“ノーノー”の快記録は、途切れる気配を一切、感じさせない。