ヤクルト・村上、チーム単独トップ9号!筒香超えた高卒2年目通算10号

 「ヤクルト4-2阪神」(6日、神宮球場)

 もはや欠かせない存在感が出てきた。村上が神宮の夜空に描いた豪快な弾道に、10連休最終日のスタンドを埋めた観衆が酔いしれた。今季9号は、バレンティンをかわしてチーム単独トップだ。

 2点リードの四回無死一塁。青柳の外角低め137キロを左翼席に運んだ。持ち味である逆方向への一発。「自分のことをしっかりわかったうえで、やっていかないと。逆方向に飛ばせるんだという自信を持ってやっていけたら」と振り返った。

 高卒2年目でプロ通算10号に到達。同じ2年で9本だったDeNA・筒香の本数を超えた。今春のオープン戦ではバットもプレゼントしてくれた、左の大砲の大先輩。ここまでの成長曲線は、その筒香をしのいでいる。

 世界的作家からもエールをもらった。球団公式ファンクラブ名誉会員の村上春樹氏が、球団公式ホームページに同姓の19歳を激励するエッセイを寄稿した。「すごい人ですよね。お礼にサインを書きました」と村上。期待にしっかり応える活躍を見せている。

 六回には梅野のゴロを後逸する適時失策。「守備で迷惑をかけてしまった」と笑顔なく猛省した。ただ、小川監督が「ホームランはでかい。あそこの球を打つんだから素晴らしい」と感嘆した一発は何よりの魅力。バレンティンらを欠く苦境を、若き大砲が懸命にカバーしていく。

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