高岡商・山田「勝ちたかった」大阪桐蔭に真っ向勝負で11K! 後輩にバトン託す
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「第100回全国高校野球選手権・3回戦、済美3-1高知商」(16日、甲子園球場)
勝つことはできなかった。しかし、高岡商のエース・山田龍聖投手(3年)は最後まで逃げずにV候補の大阪桐蔭に立ち向かった。強力打線から11奪三振。138球の熱投で甲子園に詰め掛けた4万2000人の観衆を魅了した。
「攻めの姿勢は見せられた」と語る山田の眼に涙はない。
最速148キロを誇る左腕は、内角をズバッと突く直球と切れのあるスライダー、フォークを武器に真っ向勝負。三回には藤原、根尾から連続三振を奪った。「ベストピッチはできた。でも、投げきったからには勝ちたかった…」。偽らざる本音が口を突いた。
進路について「落ち着いてから決めたい」と語る山田は後輩たちに「しっかりやってくれると思う」と全国制覇のバトンを託した。その言葉に、九回に右前打を放った2年生の堀裕貴外野手は「絶対に甲子園に戻ります」。逃げずに強敵に立ち向かったエースの姿は、新チームへの何よりの置き土産となった。