ヤクルト・青木、弔い弾 早大先輩・小田元スカウト部長に届け
「交流戦、ヤクルト12-6ソフトバンク」(5日、神宮球場)
慣れ親しんだ神宮で、天に届けとばかりにアーチをかけた。バックスクリーンへの一発を含む3安打4打点。ソフトバンクに交流戦初黒星を付け、15年7月以来の6連勝だ。立役者となった青木は「今日は打ち勝って、本当にうれしく思います」と穏やかに笑った。
2点リードの四回無死一、二塁。岡本の真ん中高め141キロを完璧に捉えた。「バックスクリーンは久しぶり。気持ちよかった」という3号3ラン。初回の左中間への先制適時二塁打に続く一打で、この回一挙7点猛攻の火付け役となった。
恩人に報いた。早大の大先輩で、ヤクルト入団時のスカウト部長だった小田義人氏がこの日朝に死去。一報を聞いて試合に臨んでいた。「大学の時もよく見に来ていただいた。ヤクルトにお世話になれたのも、小田さんが目をかけてくれたからこそ。本当に感謝しかない。そういう意味でもよかったんじゃないかな」。しみじみと弔いの活躍を喜んだ。
チームリーダーに呼応するように、二回は山田哲が14号逆転3ラン、三回はバレンティンが14号ソロ。役者のアーチそろい踏みで、4月29日以来の最下位脱出を果たし、交流戦首位に並んだ。「ムード?最高潮でしょう。とにかく突っ走っていきたい」と青木。上昇気流に乗ったツバメ軍団の勢いは、まだまだ止まらない。