「交流戦、楽天２－３ヤクルト」（３日、楽天生命パーク宮城）

　浮かんでくる笑みを抑えきれなかった。わずか９日間で３勝２ホールド。中継ぎで今季５勝目を挙げ、ブキャナンと並ぶチームの勝ち頭になったヤクルト・中尾輝投手は「先発の人に申し訳ないです」と恐縮した。

　同点の七回に登板。上位打線を無失点に封じると、八回に味方が勝ち越しに成功。その裏は走者を残して降板したが、代わった近藤が後続を打ち取った。

　チームは１６年８月以来の５連勝。連勝中はすべて２失点以下だ。５試合連続無失点とした中尾は、うち４試合に登板。勝ち運の強さには「プロに入ったのも運なので。地方大学の（愛知大学リーグ）２部で、スカウトの人も少ない中でやっていた」と照れた。

　首脳陣は前日まで４連投の守護神・石山の登板回避を選択。イニングまたぎで最後を締め、９戦連続無失点とした近藤は「呼ばれれば、どこでもと思ってやっている」と力強く言った。「投手陣が頑張ってくれて結果が出ている」と小川監督。一気に最下位脱出と上位進出につなげる。