中日・松坂 二刀流の活躍に高笑い「バッティングを期待されて取ってもらったので」

力投する中日・松坂
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 「中日6-1阪神」(20日、ナゴヤドーム)

 中日・松坂大輔投手が投打で活躍した。投げては6回3安打1失点7奪三振与四球0の好投で2勝目。打ってはプロ20年目で初めてマルチ安打をマークした。

 まずは投球。前回13日の巨人戦では右ふくらはぎの張りを訴えるアクシデントに見舞われたが、その影響なくテンポ良くアウトを積み重ねた。初回、二回ともに三者凡退。三回は二塁打と死球で1死一、二塁のピンチを招いたが、植田と糸原を連続三振に仕留めた。

 元気のない阪神打線を四、五回も三者凡退。六回は1死一塁から糸原に適時二塁打を打たれ、4点差に迫られたが、なおも続いたピンチで福留を見逃し三振、ロサリオを遊ゴロに打ち取り、最少失点にとどめた。6回91球を投げて降板となり「六回までですが、何とかゲームは作れたと思います」と安どの表情を浮かべた。

 打撃でも存在感を示した。待望の移籍後初安打は4点リードの四回、無死。才木の直球を振り抜き、痛烈な左前打。今季8打席目、日本球界では06年の6月9日の阪神戦以来、4363日ぶりの安打となった。

 五回の第3打席でもスライダーを強烈な左前打。野手顔負けの打球スピードでファンを沸かせた。名門・横浜高校時代に4番を打った経験もあるが、プロでは初のマルチ安打となった。

 お立ち台ではファンから大歓声を浴び「1勝目あげてから2勝目またナゴヤドーム。たくさんの人にきてもらって、さらに気持ちがいい」と満面の笑み。コンディションについては「前回アクシデントで早いイニングで代わったので、ここは大丈夫と思った。状態があまり良くなかったですが、ここ何試合、カットボールは唯一信頼できる。それを軸にゲームを作ることができた」とうなずいた。

 打撃の話題には「ハハハ」と高笑い。「監督からもバッティングを期待されて取ってもらったので」とジョークでファンの笑いを誘い、「やっと打てて良かった。後輩の柳が2本打っていた。毎日、『僕2本打っています』と言われるので、追いつけて良かったです。ピッチャー陣のし烈なヒット争いを注目してもらえたら」とうなずいた。

 止まらない歓声に、「また来週から遠征に出ますが、いい状態で再来週に戻って来ます。また僕はそこで投げると思うので、応援よろしくお願いします!」と誓った。

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