古田敦也氏、恩人の野村氏に「お気持ちを落とすことなく」

 プロ野球元ヤクルトの古田敦也氏(52)が9日、ヤクルトなどで監督を務めた野村克也氏(82)の妻でタレント・野村沙知代さんが8日に亡くなったことを受け、恩師でもある野村元監督へ「気を落とさないようにしていただきたい」と気遣った。この日、大阪府内で行った野球教室の際に報道陣に対応した。

 現在の心情をおもんぱかった。最愛の人を亡くした野村元監督について古田氏は「いつまでも厳しい口調でわれわれにも言っていただきたいと思いますので、元気でいていただきたいと思います。お気持ちを落とすことなく、頑張ってほしいと思います」。恩師の現在の心情に思いを巡らせた。

 家族や周囲からのサポートも大事で、古田氏は「克則(沙知代さんと野村元監督の息子で現・ヤクルト2軍バッテリーコーチ)とかもいますのでね。周りの方がしっかり支えていただいて」と話した。

 古田氏は89年度ドラフトでヤクルトから2位指名を受けて入団。野村元監督の指導の下、ID野球の申し子としてチームをけん引。93、95、97年のリーグ優勝と日本一に貢献した。

 球場で沙知代さんと会った際には「『あんたがやらなきゃ、このチームは勝てないんだから、しっかりしなさい』と。きつい言葉ではなくて、明るく冗談っぽく『やりなさいよ』というようなことは会う度にお声かけいただきました」と激励も受けた。

 今回の訃報には「びっくりしました。そんなに体調が悪いという話も聞いていなかったので。ちょっと驚きました」と古田氏。生前に受けた恩を思い返しながら故人をしのんでいた。

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