「ダイヤのA」作者の母校・善通寺一、9年ぶり夏1勝

 「ダイヤのA」は郷土の誇り。会場の四国Cスタ丸亀の入り口にもパネルが飾られている
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 「高校野球香川大会・2回戦、善通寺一5-3高松一」(12日、四国コカ・コーラボトリングス丸亀)

 善通寺一が逆転で高松一を下し、9年ぶりの夏1勝を挙げた。2点を追う七回に一挙5点を奪い試合をひっくり返した。人気野球漫画「ダイヤのA」の作者・寺嶋裕二氏(43)の母校でもある同校は、3回戦で第1シードの三本松と対戦する。第3シードの丸亀城西は高松桜井を下して3回戦進出。藤井は小豆島中央に完封勝ちした。

 16人の部員が全力で校歌を歌い上げた。9年ぶりにつかんだ夏1勝。善通寺一が逆転で初戦を突破した。

 「私が来てから初めての勝利。何ものにも代えがたいですね」。就任9年目の広田昭夫監督(55)が感慨深げに話す。序盤に2点を先行されたが、七回に3安打と敵失などで一挙5点。鮮やかに試合をひっくり返した。

 人気野球漫画「ダイヤのA」の作者・寺嶋裕二氏の母校として知られる善通寺一。その主人公・沢村栄純のように、エース・細川将樹投手(3年)が10安打を浴びながらも「気持ちで投げた」と度胸満点の投球で3失点完投。「沢村とバッテリーを組む御幸一也のように、投手の持ち味をうまく引き出せる捕手になりたい」と語る大森昇太捕手(3年)の強気のリードも光った。「ダイヤのA」の大ファンでもある主将の大森は七回、1点を勝ち越した後の2死二、三塁のチャンスで試合を決める中前2点適時打。攻守で大仕事をやってのけた。

 寺嶋氏は野球部出身で、2年夏には県ベスト4に入った。2年前には母校を訪れて講演。当時1年生だった現3年生部員も同氏の熱い話に耳を傾けている。そのとき同氏からは、主人公・沢村が同校のユニホーム姿で描かれた色紙が贈られた。その色紙は学校の図書室前に飾られ、生徒らを励ましている。

 次戦の相手は春の県王者で第1シードの三本松。「すごく強いと思うけど、しっかり食らい付きたい」と細川。大森は「次も勝って、寺嶋さんに喜んでもらいたい」と強敵撃破を誓った。

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