「楽天５－４西武」（９日、Ｋｏｂｏパーク宮城）

　楽天の愛すべき助っ人が応えた。「Ｗｅ　ｌｏｖｅ　ウィーラー！」と銘打たれたスペシャルデーで、主役のバットが火を噴いた。反撃の適時打に同点弾。ソフトバンクが敗れ「マイナス０・５差」で再び首位に浮上した。

　「点を取ることしか考えてなかったよ」。初回いきなりの４点ビハインドも、直後に左前へ２点適時打を放ち、食らいついた。三回には左翼への１９号２ランで振り出しにした。７月に入り４本目のアーチ。八回にはライトゴロに倒れる“オチ”もご愛嬌。この男のバットなしに、勝利はあり得なかった。

　自らの名を冠したこの試合。そっくりのアニメキャラクター「ハクション大魔王」とのコラボＴシャツを着たファンが、スタンドを埋めた。試合前練習では、梨田監督をはじめチーム全員がこのＴシャツを着用。伝わる一体感に「非常にうれしく思うよ」とパワーをもらった。

　１１日からは前半戦最後のカードとなるソフトバンクとの首位攻防戦。「ひとつひとつ勝っていくだけ」と指揮官。いざ博多に乗り込む。