大阪桐蔭1年生・藤原が初戦突破に貢献打“最後のPL戦士”兄の夢背負ってプレー

 「高校野球大阪大会・2回戦、大阪桐蔭13-2東」(17日、舞洲スタジアム)

 名門校のスーパー1年生が大暴れだ。甲子園5度優勝の大阪桐蔭で、藤原恭大外野手(1年)が2安打2打点で初戦突破に貢献。兄はPL学園の藤原海成外野手(3年)で、夢破れた兄の思いを胸に聖地を目指す。

 他校を震え上がらせる強力打線の中で、藤原の存在感は際立っていた。1年生と言われなければ誰も分からないスイングの強さ、そして強じんなメンタル-。「スタメンだと思ってなくて…。緊張しました」と初々しさをのぞかせるその表情は、打席で一変した。

 「7番・中堅」で先発出場。3打席すべてでファーストストライクを振った。三回の第2打席で右前に強烈な公式戦初安打を放つと、五回1死二、三塁では「ストライクは絶対に振っていく」。初球をフルスイングで右翼線へはじき返し、貴重な2点二塁打で打線爆発の原動力になった。

 「積極性があって、しっかり振っていける。初めてにしては、よくやったと思います」と西谷浩一監督(46)は目を細める。打撃だけでなく、類いまれな強肩、50メートル走5秒9と走攻守三拍子そろった逸材。全国屈指のチーム力を誇る大阪桐蔭でも「レギュラーを争えるポジション」と指揮官は断言する。

 兄・海成さんと一緒に始めた野球。「兄と一緒にPLへ行く考えもありました」と藤原は明かしたが、部員募集停止のため、その夢はかなわなかった。15日に行われたPL学園の“ラストゲーム”。兄は右肩関節唇損傷の重傷ながら「8番・左翼」で出場し、伝統のユニホームを守り抜いた。

 偵察に行った部員が「下から投げてたで」と教えてくれた兄の姿を励みに、夏の舞台に立った藤原。「家でずっとバットを振っていた。練習する大切さを学びました。お兄ちゃんの分まで頑張りたい」と力を込めたスーパー1年生が、尊敬する兄の夢も背負って聖地を目指す。

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