工藤監督が支援訴え「野球通して力に」

 ソフトバンクの工藤公康監督(52)が16日、熊本地震被災者の心中を思いやった。午前9時半に楽天戦の中止が決定。その後行われたミーティングで、指揮官が選手たちにグラウンドに立つ心構えを呼びかけた。

 「こういうときでも集中を切らさずやっていこう。自分たちができることをやっていこう」

 選手、チーム関係者とも、16日まで地震による大きな被害はなかった。ヤフオクドームは15日に続く点検の結果、損傷は見つからず、屋根の開閉試験も実施した。しかし、地震による交通機関への影響や、来場者の安全確保を考慮し、試合中止を決定。地震による中止は岩手・宮城内陸地震が起きた08年6月14日の楽天-巨人戦(Kスタ宮城)以来で、球団には早朝から試合開催の可否や、チケットの払い戻しを問い合わせる電話が殺到した。

 指揮官自身も断続的に続く揺れの影響で眠れぬ夜を過ごした。この日のヤフオクドームでの練習中も、携帯電話に緊急地震速報が入ると緊張感が走った。「ここは安全と聞いているけれど、帰りのことも考えると」。苦渋の中止決定に対するファンの理解を求めた。

 「被災された方が早く普通の日常に戻れるよう、支援して少しでも役立てばいいけど、思うことしかできない。野球をやるしかない。少しでも野球を通して力になれれば」と工藤監督。球団と選手会は今後、義援金を送るなど被災者支援を行う方針だ。

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