「ＤｅＮＡ２－１阪神」（１日、横浜スタジアム）

　主砲のひと振りが、チームを今季初のサヨナラ劇に導いた。０－１の九回、ＤｅＮＡ先頭の筒香嘉智外野手は阪神・能見の初球をフルスイング。打球はグングン伸び左中間スタンドに着弾。起死回生の同点ソロとなり「絶対に打ちたいと思っていた」と小さく笑った。

　昨季は９打数７安打と得意とした能見に完璧に封じ込められていた。「去年の数字は関係ない」と話すが、ラミレス監督の読みは違った。「１００球を超えたので、ストライクゾーンに来たら打ってくれると」。期待通りの働きを見せた４番に最敬礼した。

　前夜は七回に同点３ランを放ったが、チームは敗戦。だが、２夜連続の一発で停滞ムードを吹き飛ばした。「アタマを取ったので３連勝できるように」。昨季はなかった逆方向へのアーチでチームを救った主将の言葉が弾んだ。