巨人・斎藤2軍監督、念願の殿堂入り

 野球殿堂博物館の表彰委員会は18日、今年の野球殿堂入りを発表した。競技者表彰のプレーヤー表彰に巨人で3度の沢村賞に輝いた現巨人2軍監督・斎藤雅樹氏(50)、実働29年で通算224勝を挙げた現ソフトバンク監督・工藤公康氏(52)、エキスパート表彰では、元毎日・榎本喜八氏(故人)を選出。特別表彰では法大投手として通算48勝で東京六大学リーグの記録を持つ山中正竹氏(68)、戦後の野球復興に尽力した松本瀧蔵氏(故人)が選ばれた。

 斎藤2軍監督は候補に挙がってから9年目の殿堂入り。昨年はわずか3票及ばなかっただけに「うれしいのはもちろん、大変光栄」と、満面の笑みを浮かべた。

 通算180勝。プロ野球記録の11試合連続完投勝利はさんぜんと輝く。会見では、転機を与えてくれた2人の恩人に触れた。1人は母・ユキ子さん(78)。小学5年生の時、息子に内緒で川口リトルの入団テストに応募。そこから大投手への道が始まった。「野球を始めるきっかけをくれた。強い体に産んでくれてありがとうと伝えたい」と感謝した。

 もう1人は、巨人の藤田元司元監督。入団1年目の83年5月にサイドスローへの転向を勧められた。89年のプロ野球記録達成時も指揮。「頼りない私を我慢強く使っていただいた」と振り返った。

 投手の分業化が進んだ現在、自身の記録更新は「難しい」と分析し「僕がコーチなら記録更新させません」とジョークを飛ばした斎藤2軍監督。また1つ新たな勲章を手にし「名に恥じぬように頑張っていきたい」と、指導者としての野球界への貢献を誓った。

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